At War With The Mystics
The Flaming Lips / 2006 / CD
さっそくサマーソニック09の予習、第1弾。
今年のサマソニ最終日のソニック・ステージのとりを飾るフレーミング・リップス。名前はなんとなく認識していたけれど、なぜだかこれまで一度も聴く機会がなかったこのオルタナ・バンドを、いまさらながら初めて聴いた。
その日のサマソニにはエレカシが出演するってんで、うちの奥さまのたっての希望で観に行くことにしたものの、ヘッドライナーはマリン・スタジアムがビヨンセ、マウンテン・ステージがリンプ・ビズキットで、僕はどちらもまったく聴いていない。
ビヨンセは黒人女性ボーカルとして現在もっともホットな存在だから、そのステージには関心がないでもないけれど、どちらかといえばそのふた組よりもフレーミング・リップスのほうが、イメージ的には僕の趣味には近そうだ。よし、それじゃこの機会に聴いてみようと思って、手始めに3年前のこのアルバムを入手してみたのだった。
そしたら、これが思いのほかいい。いかにもアメリカらしいテイストのオルタナティヴ・ロックに、Tレックスを思い出させるキッチュなポップさが加わって、新しいんだか古いんだかわからない、妙な味わいがある。一聴してこれだ~と盛りあがるタイプの音楽ではないけれど(少なくても僕にとってはそうじゃなかった。いままで僕のアンテナに引っかかってこなかったのもわかる)、お、わるくないじゃないかと思って繰り返し聴いているうちに、すっかり盛りあがってしまった。さすが、二十年以上のキャリアはだてじゃない。
ということで、この夏のサマソニで僕らのトリを飾るのは――ビヨンセにもまだちょっと未練はあるものの――、おそらくこのバンドで決定。となればもっとしっかり聴かないと思ってと、このところ昔のアルバムを次々と買い込んでは、とっかえひっかえしている。
(Jun 09, 2009)