Christmas On Mars
The Flaming Lips / 2008 / DVD+CD [国内盤]
フレーミング・リップスの中心人物、ウェイン・コインが長年温めていたという企画を自ら監督して撮った超B級SF映画 『クリスマス・オン・マーズ』 とそのサントラのセット。
とりあえずこれがこのバンドの最新作のようなので、サマソニの前に観ておくことにした。で、いちおうメインは映画なので、映画として感想を書くつもりでいたのだけれど、いざ観てみれば、これが普通の映画と呼ぶにはあまりに珍妙で、フレーミング・リップスのファン以外が喜んで観るとも思えない内容だったので、音楽作品として紹介しておくことに変更。もともとリリースはワーナーミュージックで、商品上の扱いは音楽ソフトのようだし、アマゾンでも音楽コーナーで売っているので。
ただ、これを音楽ソフトだと思って買うと、かなり騙された気がすると思う。だって基本的にメインは映画で、ついてくるCDはそのサントラだし、しかもそれがまた、これぞまさしく映画のサントラという抽象的なインスト・ナンバー・オンリーなのだから。普通のロック・サウンドを期待していると、かなりの確立でがっかりすること請けあい。少なくても僕は、そうとう肩透かしをくった。映画ならば字幕がないとと思って、珍しく国内盤を買ったのに、まったくなんだこりゃって感じで、ちょっとがっかりだった。
まあ、そんな風に感じるのは僕がフレーミング・リップスというバンドをよく知らないからであって、このバンドのコアなファンにとっては、さもありなんな作品なのかもしれない。その辺はよくわからない。とりあえずウェイン・コイン自身がDVDに収録されているインタビューで語っている通り、『2001年宇宙の旅』 と 『オズの魔法使』 を低予算でリミックスしたみたいな作品だから、エド・ウッド系の、すごくコアなB級映画ファンにはそれなりに受けるかもしれない。でも、とりあえず睡眠不足のときには観ちゃいけないタイプの映画だった。失礼ながら途中でついうとうとと……。
(Aug 03, 2009)