RADWIMPS Live & Document 2014「×と○と君と」
RADWIMPS / Blu-ray Disc + MP3 / 2014
去年の暮れに出たRADWIMPSの最新ライブ作品。いまさらだけれど、ちょっとだけ書いておきたい。
作品はMC含めたライブ全編(たぶん)と、そのツアーを追った長編ドキュメンタリー作品のセット。初回限定盤には、さらにMP3音源が期間限定のダウンロード特典としてついていた。
映像については、結局買った当時に一度ずつ観ただけだから、いまさらつべこべ言えない──というか、どんなだったか、すでによく覚えていない。
ただひとつ、確かに思ったこと。みんなタフになったなぁと。
『絶体絶命』で野田くんのあまりに
でもこのライブを観たかぎり、もうまったく心配はいらなさそうだ。
震災のショックと真摯に向きあい、それをしっかりと乗り越えたことが大きかったのだろうと思う。彼らは確実にひとまわり大きくなった。
この作品からは、いまの彼らの音楽家としての充実感が存分に伝わってくる。音楽をやることの喜び。それを受け取ってくれる人がこんなにもいるという幸せ。その人たちから受ける期待にしっかり答えようとする責任感。そういうポジティブな感触がひしと伝わってくる。そんな風に成長した彼らの姿が見られて、ファンとしてはとても嬉しい。年配者のくせして、あいかわらずの自分が恥ずかしくもなる。
ダウンロード版のMP3では単に楽曲のみではなく、MCまで含めた映像作品と同じ音源をそのまま丸ごと全部提供してくれている。考えてみたら2時間半ものライブ作品を映像なしでフルに聴くことってこれまでなかったので、絵があるときとはまた違った感じで、意外と新鮮だった。なにより、音源だけだと、持ち歩ける分、映像作品より親しみやすい。
ただ、ほんとMCもまるまる入っているので、楽曲を個々にピックアップして聴いたり、シャッフルで聴くにはいまいち適さない(どうしてもMC邪魔とか思ってしまう)。あくまで順を追ってまるごと聴くための作品って感じ。最近はデジタル化の影響で、楽曲個々をピックアップして聴くことが多くなったので、そうやってアルバム単位での聴き方を強いられるってのはイレギュラーな感じがする。やはり映像つきと映像なしって違うものなんだなぁと思いました。
それにしても、気がつけば彼らも今年でもう三十ですって(かくいう僕も来年は五十なんだが)。月日の流れるのの、なんて早いことか……。
(Jun 03, 2015)
【追記】よもやこんなことを書いたすぐあとに山口くんの無期限活動停止が発表されようとは……。