イラン1-1ポルトガル
グループB/2018年6月25日(月)/モルドヴィア・アリーナ(サランスク)/BS1


大会12日目。グループリーグも3試合目に突入して、残すところあと4日。ここからは同一グループごとに2試合が同時刻キックオフなので、どの試合を観るのかが悩ましいところ。
体力的な問題もあるから、最初はふつうに午後11時からのグループAのウルグアイ対ロシアを観るつもりでいたんだけれど、でもこの両国は勝ち抜けが決まっている。やっぱ観るなら、まだ決まっていない国どうしの試合のほういいよなぁと思ったので、ひと眠りして午前3時からのグループBを観ることにした。
で、本当はスペイン-モロッコ戦のほうが観たかったんだけれど、スペインの場合は勝っても負けても勝ち抜けはほぼ確実。一方でイランとポルトガルの命運はこの試合にかかっている。まぁ、ポルトガルが負けるとは思えないけど、この大会に出場しているアジアの国でイランだけはまだ観ていないし、同一地区のよしみで、やっぱ一回くらいは観ておくべきだろうなぁ……ってことでこっちにしたんでしたが。
正直、前半が終わった時点で失敗したなぁと思った。試合はポルトガルのボール保持率が7割近くて、イランは守ってばかりだし。かといってポルトガルの出来がとくにいいでもないし。まぁ、このままイランが守りきって後半に入ればおもしろいかもと思っていれば、前半の終わりにポルトガルの20番クアレスマに斜めの角度からきれいなミドル・シュートを決められてしまうし。あぁ、駄目じゃん、イラン。
裏ではモロッコがスペイン相手に1-1と熱戦を繰り広げている。しまった、やっぱそっちだったか……と思ったんでしたが。
この試合の後半にはやたらと意外な展開が待っていた。
というのも、後半45分のあいだに、なんと3回もVARが活躍することになってしまったんだった。
最初はクリスティアーノ・ロナウドがペナルティ・エリア内で倒されて、しばらくしてからPKの判定を受けたもの(でもこのPKは止められた。クリロナでも失敗するとは……)。
ふたつめもロナウド絡み。中盤のせりあいでイランDFに肘を入れたといって、あとからロナウドにイエローが出た。
そしてこの日最後のVARは後半のアディショナル・タイム。セットプレーからの流れで、おなじみのハンドの判定がポルトガルに下って、イランがPKを獲得した。
イランはこれを決めて今大会初ゴール。でもって同点。それどころか、その直後にはあわや逆転かっ!──ってシュートをサイドネットに突き刺して、ポルトガルを慌てさせてみせた。もしもあれが決まってたら、ポルトガルはグループリーグで敗退だよ? ひえー、W杯こわー。
それにしても、以上の三つのVARはどれも取らなくてもいいじゃんってファールばかりだったと僕は思う。まぁ、そりゃどのシーンも確かにぶつかっているけどさ。わざとじゃないし、悪質でもないプレーばかり。わざわざ試合の流れを止めてまでリプレイ見なくていいじゃんって思ってしまった。そのせいでロスタイムも6分とかあるし。VAR、やっぱいいことばかりはありゃしない。
じつは裏のスペイン戦もVARのせいでドローに終わっているんだけれど、あちらはオフサイドで取り消しになったゴールがVARのおかげで得点として認められ、スペインが救われるという、これまでなかったパターン。どっちかというと、こちらの三つのネガティブな判定よりもそっちのほうがハッピーでいい。やっぱスペイン戦を観るべきだったか……って、あらためて思ってしまった。
でもまぁ、珍しいもんを見た感はあるので、よしとしとこう。
(Jun 26, 2018)