イングランド2-0トリニダード・トバゴ
グループB/2006年6月15日(木)/ニュルンベルク


グループ・リーグも2戦目に突入。グループAではドイツとエクアドルが早々と決勝トーナメントへの進出を決めている。この日の最初の試合は、個人的な注目度ナンバーワン、イングランドの2度目の登場。
イングランドの問題はFWにある。いくら中盤からうしろがパワフルかつ堅牢でも、さすがに前線があれくらい低調だと、そうそう楽には勝てない。右サイドバックだけを入れ替えたこの日の試合でも、オーウェンはどうしてそこまで切れがないのかと不思議になるくらいの逆ワンダーぶりだし、クラウチはあの身長がなければ、もしかしたら日本人なんじゃないかと思ってしまうような決定力のなさだった。ボランチとは思えないくらい積極的にシュートを打ちまくるランパードが一番目立っているようでは苦戦も当然だ。
けれどもそんなイングランドの苦しい戦いも、残り7分でようやく報われる。ベッカムからのクロスを受けたクラウチの今大会初ゴールだ。173分目にしてようやくその198センチの身長のアドバンテージを発揮できた瞬間だった。
さらに日本時間の深夜3時近くなり、累積した睡眠不足がもたらす過度の眠気に僕がうつらうつらしている間に、ジェラードがとどめのミドル・シュートを決めて試合を決定づける。そのままイングランドが逃げ切り、2連勝で決勝トーナメント進出を決めた。
初戦で下馬評の高いスウェーデンと引き分けて世間を驚かせたトリニダード・トバゴだったけれども、攻撃力はいまひとつのようで、2試合続けてのスコアレスに終わった。ボール支配率38%という数字が表すとおり、終始イングランドに支配されっ放し。特別書き残しておくこともない印象だった。
そうそう、この試合レフェリーは上川さんだった。この大会での2試合目。とりあえず無難にこなせていたようだ(なにか失敗しやしないかとハラハラしてしまう自分は、いかにも典型的な日本人だなと思う)。コイントスの時にイングランドのキャプテン、ベッカムと握手するという役得もあったし、上川さんにとってはなかなかいい大会なんじゃないだろうか。
(Jun 16, 2006)