カタール0-2エクアドル
グループA/2022年11月20日(日)/アルベイトスタジアム(アル=ハウル)/NHK


カタールW杯のはじまり、はじまり~。
とはいっても、森保のせいでまったく気分が盛りあがっていないので、この大会とどう向き合ってゆくか、いまだ心を決めかねている。
そもそも今大会については、なんでカタールでやっているのかも疑問だ。
過去にW杯に出場したことがない国で、わざわざ開催時期をずらしてまでやらせるのはなぜ? しかも日本は韓国との共催だったのに、カタールは単独開催だし。日本より国土は狭く、人口も少ないのに(カタールの人口は250万人だそうだから、日本どころか東京の五分の一じゃん!)。スタジアム建設に絡んで外国人労働者に多数の死者が出ているという話もあるし、おかげで大会をボイコットすべきなんて声も聞こえてくる。
そんな国にW杯開催という特別待遇を与える理由はなにかといえば、もう「
去年の東京オリンピックもそうだったけれど、この手の利権まみれの大会とはできるかぎり距離を置きたいという気分が強くなってきている。おかげで東京五輪はサッカーも含めて百パー無視することになった。
とはいえ、U-23の五輪とは違って今回はA代表。四半世紀も観つづけてきた日本代表の出場するW杯をいまさら観ないという選択肢はない――少なくても現時点ではまだ。それでも気分はまったく盛り上がっていないしで、さてどうしたもんだろうと悩ましい思いでいるうちに大会も始まってしまった。
――って、なんだかんだ毎回同じようなことで悩んでいるような気もする。
まぁ、てなわけで、ずいぶんとW杯に対する熱も冷めてきていることだし、今回はあまり無理をせず、観られる試合だけ観て、書く気になった試合についてだけ記録を残してゆこうと思います。次の大会は本当に観ないかもしれないし。ならば今回あまり無理をしても仕方ない。適度な距離感を保ちながら、適当につきあってゆこうと思う。
――ということで、まずは開催国カタールの開幕戦。対するは先月の日本での親善試合の記憶も新しいエクアドル。
いやしかし、ひどい試合だった。もう始まりからひどかった。試合開始のカウントダウンが終わらないうちにキックオフしちゃったのにはびっくりだよ。締まらないにもほどがある。でもって、開始わずか2分でエクアドルのゴールが決まって、それがあっという間にVARで取り消しになるという疑惑の判定。
あまりにもわかりにくいオフサイドだったので、あとでリプレイで説明を受けても、最初のうちはどうしてオフサイドなのかわからなかったから――GKと競ったエクアドルの選手がボールに触った時点で、その奥にいた人の右脚が出ていたってことなんですよね?――もしや審判が買収されてんじゃないかって思ってしまった。すみません。
いずれにせよ、釈然としないノーゴールの判定だったので、これでエクアドルがリズムを崩したらかわいそうだなと思っていたんだけれど、そんな心配はいらなかった。エクアドルとカタールでは実力が違いすぎた。
その後たいして時間もかけずにエクアドルがPKを得て先制。さらには見事な連係から追加点をあげて、前半30分までに試合の趨勢を決した。
得点はどちらも13番のエネル・バレンシアという選手。トルコのフェネルバフチェ所属で、エクアドル代表の歴代トップ・スコアラーだとかなんとか。取り消しになった先制ゴールもこの人だったから、VARが介入していなかったら、いきなり開幕戦でハットトリックだったのに。惜しい。
なんにしろ、エクアドルのサッカーはパスまわしが的確で、技術もしっかりとしていて、観ていて楽しかった。やっぱ今回のエクアドルはいい。
対するカタールはひどい出来だった。いいところがひとつもなかった。枠内シュート数0では勝てない。開催国にしてこの内容ってなんなんだ。いまごろ関係者がW杯を誘致したことを悔やんでいるんじゃかろうか。どうして三年前のアジア杯で日本がこの国に負けたのか、不思議でしょうがないよ。
間違ってもオランダがこのカタールに負けるとは思えないので、この日の黒星でカタールのグループリーグ敗退はほぼ決まりでしょう。開催国が開幕戦で負けたのはW杯史上初だそうだけれど、いまのままでは下手したら三連敗もあり得るんじゃないだろうか。あーあ。お気の毒さま。
(Nov. 21, 2022)