男はつらいよ 葛飾立志篇
山田洋次監督/渥美清、樫山文枝/1975年
寅さんが昔惚れた女性の娘役で桜田淳子が登場、寅さんの隠し子かと思わせて、とらやの面々をドッキリさせる。その後、この娘の母親の墓参りに出向いた寅は、寺の住職に学問の大切さを説かれ、いつものように簡単に感化されて帰京。するとたまたまとらやに御前様の親戚の考古学研究生、筧礼子(樫山文枝)が住み込んでいたから、さあ大変。まわりの心配をよそに、彼女から歴史の講義を受け始めることになる。
とらやに親戚の女性を預けに来ておいて、寅の存在を失念している御前様のうっかりぶりはどうかと思う。どこの世界に寅の存在を忘れて、とらやに女性を預けるおっちょこちょいがいるってんだろう。「こまったー」じゃねえだろうよと。寅さんじゃなくてもそう言いたくなるってものだ。
この話は以前に見た時の印象がそれなりに残っていたのだけれど、僕は大学教授の田所先生(小林桂樹)が振られることになるという部分をすっかり忘れていて、二人はくっついちゃうものだとばかり思っていた。なにを見ていたんだろうか……。
(Nov 06, 2005)